AIAA 衛星通信フォーラム

Space Japan Review 6 & 7
No.68 June & July 2010

日本語版 SJR 6 & 7月号 (No.68) (PDFファイル)

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2010 年5 月11 日〜13 日ワシントンDC で開催されたAIAA Fellow Dinner、Aerospace Spotlight Awards Gala,IAC(International Activities Committee: 国際活動委員会)会議および理事会(Board of Directors Meeting)の様子。詳しくはTopics from Withing 「AIAA Fellow Dinner, Spotlight Awards Gala, 国際活動委員会および理事会に出席して」(飯田尚志,JFSC 特別顧問)を参照してください。


CONTENTS
表紙
(PDFサイズ:2.4MB)
Executive Comment
衛星通信と50 年

ニール・ヘルム
前ジョージワシントン大学宇宙先進通信研究所副所長

(PDFサイズ:352kB)

「Space Japan ReviewのExecutive Commentへの執筆依頼を受け光栄である。私は2008年にジョージ・ワシントン大学宇宙先進通信研究所(Space and Advanced Communications Research Institute)を退職し,今や全くの退職生活を楽しんでいる。私は家内とともにワシントンDC地域からヴァージニア州ヴァージニア・ビーチに引っ越した。ここで,海岸のすぐそばに暮らしている。以下では,私の宇宙及び宇宙通信の50 年以上の素晴らしい人生に焦点を当てることをお許し頂きたい。」
(翻訳:飯田尚志)


> 特集
超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)
JAXA 基本実験


宇宙航空研究開発機構
中尾 正博
(PDFサイズ:1124kB)

超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS: Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite) は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と情報通信研究機構(NICT)が共同で開発を行い、2008年2月23日に打ち上げられた。「きずな」は地上インフラとの相互補完による地域格差のない高度情報通信ネットワーク社会の形成に貢献するための技術開発・実証並びに実証実験を行うことを目的とした衛星である。「きずな」では打ち上げられた後軌道上での初期機能確認試験を経て、後述する特長を生かした実験を実施してきた。設計寿命5年間のうち、これまでの約2年間でJAXAが実施した基本実験の概要について紹介する。


> 衛星余話
ある衛星通信技術者の思い出(第4回)
民間の衛星通信会社の誕生


橋本和彦
(PDFサイズ:300kB)

「通信の自由化、等でKuバンドが通信衛星に許可され、民間の通信衛星会社が参入した。私はKaバンドのCS-2衛星利用の方を民間に広めるパイロット計画を郵政省の電波研で担当しており、このKuバンドの通信衛星に脅威を感じた。ところがその民間会社から移籍の話が来て、驚かされた。このことを前回の最後に書いた。今回はこの民間通信衛星会社の立ち上げ期の数年について書く。」
連載「ある衛星通信技術者の思い出」の第4回は「民間の衛星通信会社の誕生」と題して橋本和彦さんに執筆いただきました。


> Space Japan Club
スカパーJSAT(株)技術運用本部
横浜衛星管制センター・衛星運用部長
篠塚重隆

(PDFサイズ:439kB)

一昨年に宇宙通信(株)を吸収合併し、我が国唯一、世界で第5 位という一大衛星通信ビジネスカンパニーとなったスカパーJSAT。東経110°から162°に及ぶ12 機の通信衛星を運用する横浜衛星管制センター(YSCC)を訪問する機会があり、横浜線中山駅で下車してセンターへ向かった。 「緑区」の地名通り、緑豊かで閑静な横浜郊外の文京地区の一角にYSCC がある。敷地は花が終わったばかりの見事な桜並木で囲まれ、外から見ただけでは、ここに大規模宇宙センターがあるとは窺いしれない。車が入ってゆくと左手が、会社設立初期の1987 年から一貫して衛星運用を行なっている「YSCC サテライトポート」、右手がその後2004 年に竣工した回線運用・テレポート運用を行なう「YSCC テレポート」である。
このサテライトポートの責任者で衛星運用部長の任にあられるのが、本誌第49 号(2006 年10・11 月号)のスペースジャパンクラブに登場頂いた篠塚さん。当時宇宙通信(株)の衛星運用の責任者をつとめておられたが、2 年前の合併以来スカパーJSAT の同じ立場の責任者として、12 機の衛星運用を統括しておられる。幸い篠塚さんにその後のお話や今後への力強い抱負を伺うことができたので、「スペースジャパンクラブ後日記」として本誌にご紹介することとした。(担当:編集特別顧問 植田剛夫)


> 技術解説
高速衛星通信に適した誤り訂正符号 その2
名古屋工業大学准教授
岡本英二
(PDFサイズ:362kB)

「本稿は高速衛星通信に適した誤り訂正符号の構成について解説を行うものであり,近年様々なシステムにおいて用いられているLDPC 符号を中心に,その構造や特性について説明している.その1では,AWGN と消失通信路のモデル,LDPC の符号化と復号化,高速衛星通信における誤り訂正符号の要求条件について述べた.今回のその2では消失通信路におけるRateless 符号と,検査行列により符号化演算が行えるLDGM 符号を紹介する.」


> Education Corner
南太平洋地域で役立つ我が国の宇宙通信技術 ―ODA支援の重要性―
横浜国立大学 教授
高橋冨士信
(PDFサイズ:992kB)

「私は2002年から2年間、南太平洋大学USPにJICAのICT人材育成プロジェクトのチーフアドバイザとして派遣され、南太平洋大学に関係する主要島嶼国のキャンパスでODA業務に携わる貴重な機会を得た。そしてこうした基準でのODA支援額に疑問を感じるようになった。」
横浜国立大学高橋冨士信教授に、南太平洋地域の医療現場で必要とされる衛星通信技術、特に我が国のODA支援への期待を執筆いただきました。


> Space Japan Interview
昭和の宇宙に咲くCS「さくら」の開発から学んだこと
―CS開発計画の誕生:日本標準時の静止衛星軌道と30/20GHz帯の開発―
情報通信研究機構
磯 彰夫
(PDFサイズ:289kB)

前号2010年4月5月号の「衛星余話」コーナーに、情報通信研究機構の磯 彰夫さんの「昭和の宇宙に咲くCS「さくら」の開発から学んだこと―東京オリンピックからCS開発計画の誕生まで―」を掲載いたしました。好評につき、本号からは「Space Japan Interview」として連載いたします。本6月7月号は「―CS開発計画の誕生:日本標準時の静止衛星軌道と30/20GHz帯の開発―」と題して、世界の通信放送衛星の軌道位置や周波数、既存衛星通信回線や地上無線回線との共存、静止軌道位置と蝕運用、今後のグローバル衛星通信システム、Kaバンド衛星通信の動向など大変興味あるお話を伺うことができました。


> Topics from Within
AIAA Fellow Dinner, Spotlight Awards Gala, 国際活動委員会および理事会に出席して
飯田尚志,JFSC 特別顧問
(PDFサイズ:825kB)

AIAA Fellow Dinner及びAerospace Spotlight Awards Gala,IAC(International Activities Committee: 国際活動委員会)会議および理事会(Board of Directors Meeting)が2010 年5 月11 日〜13 日に,ワシントンDC で開催され,これらに出席 するとともに,今回光栄にも皆様のご支援によりAIAA-Fellow を受領する機会を得たので 概要を報告する。


> 世界のニュース
通信衛星やロケット打上げに関する世界の最新ニュースをお届けします。

編集後記
(PDFサイズ:38kB)

本号では巻頭に、世界の衛星通信技術の確立・発展に多大の業績を残されたヘルム博士の、貴重な50年間の回顧記を頂けたのをはじめとして、WINDSの基本実験と誤り訂正符号に関する技術記事、南太平洋地域での衛星通信関連ODAに関する考察、さらに我が国のCS開発から民間衛星通信会社の設立を経て、現在の姿に至るまでの何本ものレビュー記事を掲載することができ、多彩な内容にてお届けできることを有難く思います。お忙しい中快くご執筆頂いた著者の皆様方には厚く御礼申し上げる次第です。 毎回お願いしておりますが、各記事やSJRそのものに対するご感想、ご批評をどうぞご遠慮なくお寄せ頂き、このささやかな雑誌が少しでも皆様のお役に立てる度合いを増してゆけることを念じております。                 (編集担当:T.U.)


衛星通信フォーラム(JFSC)委員会構成(2010年6月1日版)  (PDFサイズ:110kB)


編集:AIAA衛星通信フォーラム編集委員会
〒184-8795 東京都小金井市貫井北町4-2-1
情報通信研究機構 新世代ワイヤレス研究センター内

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