AIAA 衛星通信フォーラム

Space Japan Review 10 - 11
No.49 October / November 2006


日本語版 SJR 10月/11月号 (No.49)(PDFファイル)

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表紙

KDDI茨城衛星通信所の衛星通信用アンテナ

(絵:平田康夫 衛星通信フォーラム会長)

Contents

表紙  (PDFサイズ:431kB)

こちらもお楽しみください。


世界のCEOに聞く
(Interview with CEO)

株式会社 放送衛星システム 永井研二 代表取締役社長
     (PDFサイズ:409kB)

「現在、BSAT-1a,1b、BSAT-2a,2c、BS−3Nの合計5機の衛星を管制しています。1つの管制所から±0.1°の経度範囲に3 機以上の衛星を管制する手法を実用しているのは、当社のほか、欧州のSES Astra やEutelsat などに限られています。このような特殊な衛星運用に加え、運用要員の訓練などを充実することにより、緊急時の予備衛星への切り替えなどの対応に万全を期することに心がけています。」
NHK 技術局長から、このたび(株)放送衛星システムの社長に就任された永井研二氏を渋谷の本社にお訪ねし、衛星放送の今後の展開について力強い抱負をお伺いしました。 (インタビュー担当:本誌編集副委員長 植田剛夫)



特集
「衛星通信地球局アンテナの開発小史」
金沢工業大学 別段信一     (PDFサイズ:1871kB)
「人工衛星を中継局とした大陸間の遠距離通信、いわゆる、宇宙通信方式の実用化研 究が1960年に始まり、周回衛星を追尾する機能が不可欠で、大口径の反射鏡を持った 種々のアンテナが開発された。わが国は、カセグレインアンテナの開発を行い、1963 年に世界で始めて、KDD茨城衛星通信実験所で実用化した。」1963年三菱電機に入社 以来、KDDの地球局アンテナのほとんど全ての開発・設計および製作に参画した別段 信一氏(現在金沢工業大学教授)に衛星通信地球局アンテナの開発小史を執筆いただ きました。


Space Japan Club
スペースジャパンクラブ「衛星通信で汗をかいた男の記録」
宇宙通信株式会社 運用カンパニー 衛星本部長(兼)衛星本部 衛星管制部長
篠塚重隆     (PDFサイズ:817kB)

「旧A号機の喪失を通じ、"衛星運用の仕事は、平凡が簡単には得られない"ということを、 だからこそ、"平凡を達成することは、情熱をかける価値がある"ということを、そして、"事故を経験した私は、現場を逃げ出してはならない"、ということを感じることとなり、それが私の仕事の原点となりました。」宇宙通信株式会社入社以来20年近く通信衛星の運用を担当されてきた篠塚重隆さんに、衛星打ち上げ失敗の経験やご苦労、米国での経験、今後の衛星ビジネスへの期待をお話いただきました。


Space Japan Milestone
「大型展開アンテナ小型・部分モデル2(LDREX-2)の開発」
NEC東芝スペースシステム(株)
LDREX-2プロジェクト     (PDFサイズ:2409kB)

2006年10月14日5時56分(日本標準時)にアリアンロケットで打ち上げら れた大型展開アンテナ小型・部分モデル2(LDREX-2)は、軌道上でアンテナ鏡面の 展開に成功しました。このアンテナ鏡面モデルは、12月16日に打ち上げられる技 術試験衛星VIII型(ETS-VIII)に搭載される大型展開アンテナ(LDR)の部分モデル である。この試験を様子を報告いただきました。


Capital Product & Review
「緊急地震速報」衛星配信サービス、『SafetyBIRD』の提供開始
宇宙通信株式会社     (PDFサイズ:1036kB)

地震災害を物理的に防ぐことは難しいが、正確な情報伝達により災害を最小限にくいとめることはできる。特に、災害発生初期の正確で迅速な情報伝達は防災、減災にとってきわめて重要である。地震予知の研究は進んでも、数日後にある地震の予知までは難しい。ここで紹介するシステムによれば、震源地に近い場所で地震の初期微動を検知して、そこから離れた場所に、地震が到達する数秒前にでも、到達時刻や震度を通報できれば、その間に少しでも対策がとれるようになる。その間に何ができるかを考えるのが次のイノベーションを生むことになる。地震波からさらに遅れてやってくる津波からはもう少し逃げる時間を稼げる。衛星通信の耐災害性はよく言われることだが、ここで紹介するサービスは災害時のバックアップ通信回線の提供以上に将来使われるようになるかもしれない。


衛星通信と私
「日本女子大学理学部数物科学科 渡邊侑希さん」     (PDFサイズ:144kB)

「衛星通信などに電波は多用されていて、目に見えないにしても、私達の生活に密接 に関わっています。そのような身近なものが、宇宙にまで届くということは凄いで す!宇宙は宇宙でも、こんなにワクワクさせてくれるものは今の所はありません。」 宇宙開発フォーラム実行委員会という学生団体や「ロケットガール養成講座」など宇 宙に関連する活動に活発に取り組んでいる日本女子大学1年生の渡邊侑希さんに執筆 いただきました。


学会だより
(1)「Joint Conference on Satellite Communications (JC-SAT 2006) 報告」
電子情報通信学会衛星通信研究専門委員会
委員長 田中正人     (PDFサイズ:99kB)

日韓合同衛星通信国際会議(JC-SAT2006)が2006年10月19日から20日の2日間韓国済州島の西帰浦KALホテルで開催されました。参加者数89名(日本人24名)で30件の研究発表と熱心な討論が行われました。電子情報通信学会衛星通信研究専門委員会委員長の田中正人氏に会議の様子を報告していただきました。


(2)「IAC-2006報告」
情報通信研究機構 鈴木龍太郎     (PDFサイズ:266kB)

IAC-2006 ( International Astronautical Congress)は、スペインのバレンシアで11月2日から6日の日程で開催された。低軌道衛星系の通信システムや観測衛星用の通信系、深宇宙通信、無重力実験プラットフォーム、MEO系システムハンドオーバー、量子光通信等さまざまな研究発表がなされた。「衛星通信関連セッションを通じて、中国が衛星の輸出を始めており、衛星通信にもかなり力を入れている印象が強かった。ヨーロッパは、ガリレオシステムなど着実に開発を進めている。」情報通信研究機構の鈴木龍太郎氏に報告いただきました。


世界のニュース
「H-IIA ロケット11 号機の打上げ・・・他」     (PDFサイズ:151kB)

H-IIA ロケット11 号機の打上げ日程の決定、WildBlue-1衛星とAMC-18衛星の打ち上 げ成功、Arianespace社の韓国COMS-1 衛星の打上げ契約締結等世界の最 新ニュースをお届けします。



<2006年10/11月号編集後記>

12 月「きく8 号」を載せたH-IIA11 号機が打ち上げられる予定で、宇宙関連も日本は復調の兆しがみられます。特に、念願の「きく8 号」上る予定で長らく空白があった衛星通信が実現する運びとなり、TVや新聞各紙で取り上げられるようになりました。このような中で、従来と同様多くの方から原稿をいただき立派な雑誌となりました。

(編集担当;M.S.)


JFSC委員会構成  (PDFサイズ:73kB)



編集:AIAA衛星通信フォーラム編集委員会
〒184-8795 東京都小金井市貫井北町4-2-1
情報通信研究機構 新世代ワイヤレス研究センター内


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