AIAA 衛星通信フォーラム

Space Japan Review 12-1
No.32 Dec. 2003 / Jan. 2004


日本語版 SJR 12月/1月号 (No.32)(PDFファイル)

最新の記事は念のためリロード(更新)して、ご覧ください。



表紙

「Horizons-1」

2003年10月1日午後01時03分(日本時間)、赤道上ハワイの南およそ2,240kmの海上から、Sea Launch社のロケットによりホライズン衛星が打ち上げられました。JSATと米国大手の衛星通信事業者PanAmSat社が共同で保有する通信衛星です。

Contents

表紙  (PDFサイズ:354kB)


編集委員から新年の御挨拶  (PDFサイズ:kB)


総力特集
小型衛星

商用の静止通信衛星が大型化する一方で、観測用あるいは実験や教育を目的とした小型衛星がいくつか打ち上げられ運用されています。その全容を明らかにすべく、半年前より総力特集「小型衛星」として掲載を計画してきましたが、小型衛星の詳細を取材することが思いのほか難しく、現在に至ってしまいました。その間に、いくつかの小型衛星に関しては担当の方々に執筆いただいています。ここで編集方針を変更し、個々の衛星を順次紹介し、最後に全体を総括の形でまとめたいと思います。すでに数ヶ月前に執筆していただきました記事の掲載が遅れましたことを、この場をかりてお詫びさせていただきたいと思います。

2つの小型衛星の紹介 (PDFサイズ:64KB)
2002年12月14日H-IIA4号機により打ち上げえられた2つの小型衛星の紹介から始めたいと思います。最初は鯨生態観測衛星(Whale Ecology Observation Satellite :WEOS「観太くん」)です。鯨生態観測に関する実験を行うことを目的として、高度800kmの極軌道に投入されました。鯨に取り付けた複数の発信体から得られる各種生態計測データを受信収集し、鯨の移動あるいは分布の生態を地球規模で観測を行うものです。

オーストラリアの小型衛星FedSat (PDFサイズ:97KB)
次の衛星は、その時同時に打ち上げられたオーストラリアの小型衛星FedSatです。FedSat は次のような目的を達成するために開発された科学技術研究衛星です。地球の電磁圏及びプラズマ圏の観測データ取得、衛星のナビゲーション及び追跡方法の改良、衛星通信及びコンピューティングの新たなコンセプト及びデバイスの試験、1901年の連邦化(独立国としてオーストラリアの誕生)以来のオーストラリアの技術力成長のデモンストレーション、宇宙プロジェクトに対する国民の関心や参加の促進などを目的としています。

これらの2つの衛星とともに、日本のμ-LabSat衛星も打ち上げられ現在も運用されていますが、この衛星の紹介は、これまでに本誌で取り上げてきましたのでここでは再掲いたしません。

Canサット計画 (PDFサイズ:60KB)
次の記事は、Canサット計画です。CanSat計画とは、1998年11月にハワイで開催された大学宇宙システムシンポジウム(USSS:University Space Systems Symposium)において、スタンフォード大学のTwiggs教授によって提案されたプロジェクトです。2002年8月2−3日に米国ネバダ州のBlack Rock砂漠で行われた実験の様子を報告いたします。この実験には東京大学、東京工業大学、電気通信大学、東北大学、日本大学、九州大学、創価大学、米国からもスタンフォード大学等が参加しました。



AIAA-ICSSC-21報告
Plenary A 「通信インフラに与える通信衛星のインパクト」   (PDFサイズ:331kB)

2003年4月16日行われたプレナリーセッションAのほぼ全訳をお届けします。
セッションチェア:鈴木良昭(通信総合研究所)
パネリスト:N.Helm(ジョージ・ワシントン大学)、J. Rigley(カナダ通信研究センター)、C Allemand (CNES)、古濱洋治(宇宙開発事業団)、P. Bertolucci(Arianspace)

Plenary C「衛星を利用したアジア太平洋地域でのブロードバンドサービス」   (PDFサイズ:331kB)

これまでの継続的に第21回AIAA通信衛星システム国際会議(AIAA-ICSSC-21)の報告を行ってきました。今回はPlenary Cの講演概要を報告いたします。パネルディスカッション中「どうしてアジア太平洋地域ではブロードバンドサービスが普及しないのか」など議論がされています。


学会だより
(1)「AIAAのシステム展示」(PDFサイズ:83kB)

2003年11月26日から28日パシフィコ横浜で開催されたマイクロ波展におけるAIAAのシステム展示の模様を紹介。宇宙航空研究開発機構、通信総合研究所などから展示がありました。


(2)「JC-SAT 2003会議報告」(PDFサイズ:38kB)

AIAA衛星通信フォーラムが共催した衛星通信に関する日韓共同会議JC-SAT 2003の会議報告です。この会議は、2003年10月23日、24日日本科学未来館で開催されました。主催は電子情報通信学会衛星通信研究専門委員会と韓国宇宙産業会です。100名を越す参加者が集まりました。


Topics from within
AIAA TCCS (Technical Committee on Communications Systems) Meeting in Reno
北爪 進 (PDFサイズ:181KB)

2004年1月5日、米国ネバダ州リノ市のリノホテルで開催されたAIAA TCCSの模様をご報告します。
Vice Chairとして Mr. Rick Hustonが就任されることの紹介があり、次期委員長への就任が内諾されていることが紹介された。2人の新委員の候補の紹介もあった。さらに、2004年カリフォルニアモントレーで開催されるICSSC2004の準備状況として155編の論文が集まったことが報告された。



Capital Product & Review
「スーパーバードが実現する衛星遠隔監視システム」 (PDFサイズ:181KB)

宇宙通信グループが構築した通信衛星を使って廃棄物等の不法投棄を遠隔監視するシステムを紹介します。このシステムは2003年11月から岐阜県の廃棄物不法投棄衛星監視システムとして稼動したものです。不法投棄現場に遠隔監視装置を設置し、通信衛星を経由して、警備会社が24時間投棄現場を映像で監視するものです。岐阜県だけでも昨年度、産業廃棄物151件、一般廃棄物1511件もの不法投棄があり、深刻な社会問題となっています。通信衛星を使うことで、地上回線が整備されてない山間、僻地、離島でも構築できますし、全国複数の地点を一箇所で監視することも可能になります。通信衛星を用いた新しいビジネスとして期待できるものです。


世界のニュース(PDFサイズ:66kB)

Arianespace社、Eumetsat社のMSG3気象衛星の打ち上げ契約を受注、Amos2通信衛星、NRO衛星、UHFFollow-On衛星の打ち上げ成功など最新の衛星に関するニュースを提供いたします。

JFSC委員会構成  (PDFサイズ:8kB)

12/1月号編集後記

 新年号の衛星通信フォーラムでは創刊以来始めて編集委員の写真と各委員からの新年のご挨拶を掲載しました。 また、総力特集では今注目されている小型衛星の論文を紹介しております。 新シリーズとしてLetter from Washingtonで米国ジョージワシントン大学のヘルム教授、ペルトン教授らのレポートを掲載しました。今年も各方面の衛星通信に関係する情報を提供しますのでAIAA衛星通信フォーラムに対するご支援をお願いします。

(本号編集責任者 T. O.)


編集:AIAA衛星通信フォーラム編集委員会
〒184-8795 東京都小金井市貫井北町4-2-1
通信総合研究所 無線通信部門内
FAX:042-327-6698
E-mail:wakana@crl.go.jp


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